東洋経済2019.4.27-5.4号 書評で紹介された。
評者:出口治明氏
教科書で必ず習うはずの、天正少年使節、または天正遣欧少年使節。
伊東マンショをはじめとする、当時、13から14歳ぐらいだったらしい4人の少年が、大友宗麟、大村純忠、有馬晴信というキリシタン大名の名代として、ローマへ派遣された。
彼らは、1582年に長崎を出発し、1590年に帰国した。それだけでもびっくりだが、その間に、ローマ教皇に謁見し、帰ってきたときには、秀吉によりバテレン追放が出されていた。
4人は、帰国後、棄教した者もおり、殉教した者もおり、追放された者もいた。
その顛末を描いたものが本書である。
<目次>
第1章 マカオから大きな船がやってくる(船長アルメイダ 府内の孤児院 ほか)
第2章 われわれは彼らの国に住んでいる(違いがわかる男 ザビエルの失望 ほか)
第3章 信長と世界帝国(血塗られた京都 最初の禁教令は天皇から ほか)
第4章 遥かに海を行く四人の少年(東方三賢王の礼拝
所詮行ってみなければわからない ほか)
第5章 ローマの栄光(「インド公子」到来 踊るマンショ ほか)
第6章 運命の車輪(不吉な彗星 わたしが神である ほか)
第7章 迫害(右近追放の夜 ポルトガル人の奴隷狩り ほか)
第8章 落日(帰路の荒波
変わり果てた日本 ほか)
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