グリーフケアとは、悲嘆を抱える人に寄り添い、支援することだそうだ。
つまり、ともに悲嘆を分かち合うこと。
思えば、寄り添うことがこれほど重要視される時代はいまだかつてなかったのではなかろうか。
それだけ、いろいろなことがあった、ということだ。
必要があった、ということだ。
災害、高齢化、少子化、先行きに対する不安。
数え上げればい切りがないかもしれない。
昔は、宗教が寄り添う機能を持っていたと言う。
墓参りも、法事も、みな、そういうことだったのだ。
もちろん、今でもそういったことはあるが、確かに形骸化し、単なる儀式になってしまい、その意味は忘れられている場合もあろう。
しかし、今、このグリーフケアは、度重なる災害を踏まえ、新しいかたちのケアを生み出していると言う。
その声に耳を傾けよう。
<目次>
【序章】 戦争と災害の後に
【第1章】悲嘆が身近になる時代
【第2章】グリーフケアと宗教の役割
【第3章】グリーフケアが知られるようになるまで
【第4章】グリーフケアが身近に感じられるわけ
【第5章】悲嘆を物語る文学
【第6章】悲しみを分かち合う「うた」
【第7章】戦争による悲嘆を分かち合う困難
【第8章】悲嘆を分かち合う形の変容
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